ブランド紹介
nitorito
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nitoritoの企画は素材から始まり、テキスタイルデザインから生産までのものづくりが一貫して米沢で行われています。米沢の豊富な自然や暮らす人々の心の温かさはnitoritoのテキスタイルイメージにつながっています。 全てが詰まったこの土地の背景に自信を持って。山を越えて届けたいという決意のもと、私たちは日々ものづくりと向き合っています。 |
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nitorito / 青文テキスタイル取材記
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今回取材にお邪魔させていただいたのは山形県米沢市の青文テキスタイルさん。 ニットと織りと 青文テキスタイルさんの特徴は丸編み機で編み上げるニットの事業と織りの事業がひとつの会社の中に存在していること。ニットと織りがあるということは世界的にも珍しいそうです。 おそらくそうした背景もあって、世界的にも珍しいニットと織りに対応できる青文テキスタイルさんが生まれたのですね。 青文テキスタイルさんの特徴は「ニットと織りと」、 ニットと織りと → nit to ori to → nitorito ロゴは米沢の山の流線をイメージされているそうです。 そうです、ニットと織りが高品質で対応できることから「nitorito」というブランド名が生まれています。だからnitoritoの商品の多くにはニットと織りがなんからの形で使われています。 ニットと織りの違い 知っているようで、実はよくわかっていないという方もいると思いますので、ニットと織りの違いを少しだけ説明しておきます。 まずは織り。織りの方がわかりやすいと思います。織りとは縦糸横糸が交互に組み合い生地となっているものを言います。米沢織も織物。 織り機はこのようなものです。 縦と横に糸が交差しているだけですので、平面的で伸縮性はあまりなく、通気性もそれほどありません。 それに対してニット、「編み」です。 イメージはこのように「輪を作りまたその中でも輪をつくり」これを繰り返していきます。 お分かりいただけると思いますが、縦糸横糸がある織り、輪を作り繰り返してつなげていくニット、全く違うものですので製法も全く異なります。 丸編み機とは? nitoritoを紹介するにあたって、もうひとつ「丸編み」についてご説明しておく必要があります。 ニット・編みを特徴とされていますが、その中でも丸編み機を使った丸編みがnitorito(青文テキスタイル)の特徴あり強みです。 丸編み機の構造やどのように編み上げられているかは、ご説明いただきましたが、正直申し上げてしっかりと理解はできておりませんので、割愛させていただきます。 構造はとても複雑でセッティングは全て職人の手により行われています。 丸編みと横編み ニットといっても編み機に2種類あります。ひとつは右に左にと繰り返し生地を編み上げる横編み機。もうひとつは円を描きながら筒状に編み上げる丸編み機。 特徴としては横編み機は成型をしながら編むことができるため、無駄がでず効率よく目的とする形のニットを作ることができます。 丸編み機については全て筒状に仕上がってきます。目的の形があれば生地が仕上がってからカットしたり縫製したりする必要があります。また生地で無駄になる部分が出ることがあります。縫い目のないTシャツなどはこの丸編み機で作られていることが多いそうです。 ハイブランドに隠れて 織物や丸編みの技術やノウハウは業界では知られていても、消費者が青文テキスタイルの名前を聞くことはありません。どれだけ技術があっても、生地を売るだけでは消費者の声を聞くことはできないのです。 米沢で140年以上の歴史がある青文テキスタイルですが、最近では産地の高齢化が進み、「このままでは米沢という産地も危機に陥ってしまう」そんな風に考えた鈴木さん。 実際には青文テキスタイルさんは職人さんや社員さんの平均年齢は若いように感じましたが、産地で見ると安心できる状況ではない。 米沢という産地を盛り上げたい、そんな想いを持ってもアパレルへの卸だけではこれから先も米沢という技術や歴史のある産地の名前が出ることはない。ハイブランドに生地を販売しているという誇りだけでは産地や技術を残すことはできない現実。 そうした想いからnitoritoという米沢のそして青文テキスタイルの技術を魅力を伝えるブランドが生まれたのです。 弱みを強みにする。 丸編み機の特徴は筒状に生地を編み上げること。特殊な成形はできません。生地を切って形を変えて使う場合、切った場所からほつれてくるのでロックミシンなどで端を縫製しないといけません。 横編み機と比較すると、筒状を作るのであれば別ですが、成形には手間が多くかかり無駄になる生地も出てしまい、横編み機使った製品と競うことはできません。 どういうことでしょうか? ウールは水に濡れて力が加わると繊維同士が固まってしまうという特性を持っています。その特性を生かしてあえて生地が編み上がった段階で縮絨加工(フェルト化)を行い、繊維を固める事で切っても過度な力を加えない限りほつれてこないようにしました。 フェルト化した筒状の生地はどこで切っても強く引っ張らないかぎりほつれません。フェルト化後の生地をカットすることでストールが完成するのです。 元々ウールはとても優れた素材で、保温性、撥水性、防臭効果、調湿効果もあります。 フェルト化はそうしたウールの特性を製品の長所にしつつ、切って成型をする手間がかかるというデメリットも、自分好みに「切って使える」他にはない自分だけの高機能ストールが手に入るという強みに変えてしまいました。 実はこのフェルト化の加減も大変重要で難しいそうで、固くなりすぎずウールの柔らかさを感じられるにもかかわらず、切ってもほつれない絶妙な加減が必要。 nitoritoのこだわり ~made in Yonezawa~ nitoritoのストールは全て米沢の景色や自然豊かな風景に着想を得ています。 hamuraは米沢の豊かな自然の中で葉っぱが群がっている様子。不規則でランダムに現れる葉たちのコントラストをあえて幾何学模様に落とし込み、刺し子のようにストール全体に描いています。 wadachiは豪雪地帯である米沢、雪道にたくさんの足跡が作られ、また雪が降り積もる。そしてまた、足跡ができる。雪国ならではの生活の重なりをグラデーションのブロックを使ってストールに落とし込み、その中に轍のような一筋のラインを。 米沢という産地のために、made in Yonezawaにこだわったブランドnitorito。自然とともにある米沢、使用する素材は綿やウールなど全てが天然繊維由来のものでもあります。 挑戦なくして未来はない nitoritoというブランド、お話を聞いているとブランドのマネージャーである鈴木さんの米沢への想いを強く感じます。 そして今では青文テキスタイル、そして鈴木さんの取り組みに共鳴したデザイナーがわざわざ東京から米沢に移り住み、nitoritoのデザイン全般を担当されています。しかも全国の機屋をご自身の足で周り、「ここが良い」と選ばれたそうです。鈴木さんとしても大変驚かれたそうです。 地方のものづくりは多くの作り手さん達が後継者不足に頭を悩ませています。もちろん理想のものづくりを自分で探して回る斎藤さんも素晴らしいですが、魅力あるチャレンジをしている企業・作り手のところには探してでも来てくれる若い人がいるということだと思います。 新たな挑戦をすることでできた轍が後に続く若い人たちの目印となる。nitoritoは米沢に轍を作り始めています。 取材にご協力いただき丁寧に製造現場のご案内もいただいた、鈴木さん、斎藤さん、貴重なお時間をいただき誠に有難うございました! |
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nitoritoの商品一覧
ストール|wadachi
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ストール|tanbo
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ストール|mountain & moon
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スヌード|sora
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ストール|iroiro
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ストール|nuts
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ストール|oh,hori(生産終了)
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ストール|yane(生産終了)
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ストール|電線(生産終了)
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